「っ!」
床に這うような体制で手足の自由を奪われた。
「なんだよ、ケイネス。」
上に乗って首後ろを掴まれた。うねり声を上げる私に見下すような視線を突き立てる。見覚えのある顔の上級生。飛び級して同じクラスになった。
横で高笑う二人の上級生。彼らも、同じだ。
「おんなじクラスだろ〜 ちょっと頼むわ〜」
「ははっ お前はなんだって出来るんだよなぁケイネス?」
「っ な、に って・・・?」
苦しい喉から言葉を絞り出す。ゲホッ、と咳が吐き出た。
「アリスたちに勉強を教えてあげれるぐらいなら、お前天才なんだろ?」
上に乗った上級生が唾を飛ばした。
「ア・・・リス?」
聞き覚えのない名前を出されて困惑する。元よりソラウ以外の女子は見てもいない。
「トボけんなよ、この野郎!」
ガツンと頭を殴られ脳震盪を起こしそうになった。
「天才ならなんだって出来るし、してくれんだよなぁ?」
つっ立っていた二人の上級生が寄ってくる。グイッと髪の毛を引っ張られて体が反る。
「な、何を・・・?」
暗転。