「ふふふ」
「ははは」
「こらぁ〜まて〜」
「待つかよ、このバカ—」
「—仗助ぇ・・・ はっ!」
長い夢から覚めたら、目の前にはその夢の相手が。
露半こと少年漫画界では名を知らない奴はもぐり〜のくだりがある程の大先生は夢を見ていた。
砂浜で黒い学生服を着た凛々しいハーフ顔のリーゼント高校生と自身が、イチャイチャでうふうふをしながら追いかけ会うという定番のシンブルかつ恥ずかしい夢だった。
しかし、その単純な願望と妄想の塊から覚めてしまったとき、目の前にはあの夢のリーゼントが居るというのは、これ程にも恥ずかしいことは無いだろう。
「どうしたんすか、センセ?」
「ききき貴様ぁあ!どうしてっ・・・」
はっと思い出す。
あぁ、自分で呼び出したんだった。
「来るのが遅かったから寝てしまっていたよ・・・ まったく、すぐ来いと言ったじゃあないか。」
腕を組んでふん、と態度をとる。
「あああ はいはい」
怒ろうとして、上がった腕を下に下げる。息づかいが荒い。急な呼び出しに走ってきてしまったらしい。悪いことをした、と心の中でも思ったなら・・・いや、何でもない。
すぐに謝るという選択肢が消えた。
「まぁ、来たからな。すぐではなかったにせよ、その努力に免じて許してやろう。」
「偉そうだなあ、相変わらずあんたは。」
「偉いからな。少なくともお前よりもは。」
そう