2012/10/04
2012/10/03
じゅっ。ご
「なんで、ここに?」
混乱するケイネス。
それにまた混乱するデイルムッド。
そして三人の顔を見合わせて混乱する雁夜。
一喫茶店ではあり得ないコンビネーション。だがそれは現実だ。
「お、お知り合いですか?」
と、我慢できずに静寂を切り開いたのはこの状況に一番不釣り合いなデイルムッドだった。
突破された暗黙に続き、ケイネスは口を開く。
「あ、ぁ・・・ 幼少期の友人だ。」
歯切れの悪い解答を不審に思いながら了解する。
「そうそう、って言うけど中学卒業まで一緒だったし、幼少期の友人とは言えないよね〜 あの時はすでに大人七割って感じだったし。」
と、ケイネスの説明をまたややこしく言い直す。
「つまりは、竹馬の友、ってことだろ?」
雁夜が一刀両断する。
二人はその言葉を肯定した。切嗣は雁夜を見ながら、そうそうその通り流石雁夜くん、だとかいう。ケイネスはややぎこちなく頭を上下に降る。目線は切嗣にある。
「しかし、本当に変わってないな、お前は、」
ケイネスが始める。落ち着き始めた四者は各々席につき、やっとついた珈琲に口を付けていた。
ただ雁夜はドクターズストップが懸かっているためにケイネスと同じ紅茶だ。
「・・・、どっちが?」
真剣に問われた雁夜の質問。
確かに久々の再会を果たしたのは、二人、いるのだ。だが、そんなのは前ほどの会話で解ることだ。
「切嗣、だよ。」
やや呆れ気味に紡がれた言葉を雁夜は、あぁ、と受け流す。
「そうかい?」
「そうだよ、」
不思議そうに考える切嗣にケイネスは小さく吐き捨てる。
「—あの時と何一つ変わっちゃいない・・・」
「いや、僕だって変わったところあるから」
と弁解するが届かず。反撃にと渾身の言い訳を言う。
「かわいい妻とかわいい子に囲まれて幸せに暮らしているから!」
瞬間、ケイネスの表情が強張った。
—妻子、が、いるのか・・・
いや、それは当然とも言える。既に二人の年齢は妻子が居ても当然の年齢に達している。つまり、当たり前、なのだ。
寧ろ新婚のケイネスの方がおかしいぐらいだ。
「ふん、私にだって、妻子居るし!」
強がって口調が強め。
「えっ 君に妻子・・・ まさか、この子?」
と驚いた顔をした切嗣はデイルムッドを指す。
「どうも。」
控えめの挨拶。切嗣は驚愕し困惑した。
「嘘だ!こんな大きな息子が居るものか!」
「ばぁか!要るんだよ!」
「信じない!こんな・・・」
「息子が大学生で何が悪い?」
「だって早い僕でさえ娘は小学生だぞ!」
「早いって・・・」
「僕と居た時には既に妊娠・・・?!」
「なっ、は、バカ!ソラウにそんなこと、」
「この変態!」
「お前の方こそ!」
二人の言い争いは続いた。まるで中学生の口喧嘩の様に下品な語句を並べ会い、お互いを罵った。
数秒後、お互い言い尽きた二人は行きを切らしながら笑う。
「ほんと、変わらないな!」
「お前の方こそ変わらんな!」
二人の会話から置いて行けぼりになってしまったデイルムッドと雁夜。雁夜は何かに諦めがついたのか、二人の会話を肴にしながら紅茶を啜った。デイルムッドは、必死に二人の会話を目で追っていた。
笑いも治まり、落ち着いた頃。雁夜は仕事だと言って軽く挨拶をし、切嗣を連れて帰った。
賑やかだった席に落ち着きが戻り、二人は無言で残りをたいらげる。
「忙しい人でしたね。」
「あぁ、全くだ。」
そうこうしている間に時は既に昼の終わりを告げていた。
一方、雁夜と切嗣はというと。
車に乗り込み次なる仕事を終える作業に入っていた。
雁夜が口を開ける。
「で、実際は?」
「前からあそこに出入りしていたことは知っていた。」
運転席からやっぱりと言う声が聞こえる。
「偶然を装い無防備な相手に警戒心を持たせず接近する、確信犯!!」
「まぁね。」
気さくに肯定されて、呆れ果てた。
「なら自分だけで行けよ。おれをダシにするな」
「そう言うけどねー・・・」
相手まで自分に未だに思い入れがあるとは限らないでしょう?と、悲しげに付け足した。
雁夜はとりあえず、うん、と肯定する他なかった。
「それに、あの事はまだ忘れちゃダメだからさ・・・」
切嗣は意味ありげに語尾を鼻唄混じりに上げた。意味のわからない雁夜は頭上にハテナを浮かばせながらサイドブレーキを引き発進した。
「ダメなんだ。」
終。
混乱するケイネス。
それにまた混乱するデイルムッド。
そして三人の顔を見合わせて混乱する雁夜。
一喫茶店ではあり得ないコンビネーション。だがそれは現実だ。
「お、お知り合いですか?」
と、我慢できずに静寂を切り開いたのはこの状況に一番不釣り合いなデイルムッドだった。
突破された暗黙に続き、ケイネスは口を開く。
「あ、ぁ・・・ 幼少期の友人だ。」
歯切れの悪い解答を不審に思いながら了解する。
「そうそう、って言うけど中学卒業まで一緒だったし、幼少期の友人とは言えないよね〜 あの時はすでに大人七割って感じだったし。」
と、ケイネスの説明をまたややこしく言い直す。
「つまりは、竹馬の友、ってことだろ?」
雁夜が一刀両断する。
二人はその言葉を肯定した。切嗣は雁夜を見ながら、そうそうその通り流石雁夜くん、だとかいう。ケイネスはややぎこちなく頭を上下に降る。目線は切嗣にある。
「しかし、本当に変わってないな、お前は、」
ケイネスが始める。落ち着き始めた四者は各々席につき、やっとついた珈琲に口を付けていた。
ただ雁夜はドクターズストップが懸かっているためにケイネスと同じ紅茶だ。
「・・・、どっちが?」
真剣に問われた雁夜の質問。
確かに久々の再会を果たしたのは、二人、いるのだ。だが、そんなのは前ほどの会話で解ることだ。
「切嗣、だよ。」
やや呆れ気味に紡がれた言葉を雁夜は、あぁ、と受け流す。
「そうかい?」
「そうだよ、」
不思議そうに考える切嗣にケイネスは小さく吐き捨てる。
「—あの時と何一つ変わっちゃいない・・・」
「いや、僕だって変わったところあるから」
と弁解するが届かず。反撃にと渾身の言い訳を言う。
「かわいい妻とかわいい子に囲まれて幸せに暮らしているから!」
瞬間、ケイネスの表情が強張った。
—妻子、が、いるのか・・・
いや、それは当然とも言える。既に二人の年齢は妻子が居ても当然の年齢に達している。つまり、当たり前、なのだ。
寧ろ新婚のケイネスの方がおかしいぐらいだ。
「ふん、私にだって、妻子居るし!」
強がって口調が強め。
「えっ 君に妻子・・・ まさか、この子?」
と驚いた顔をした切嗣はデイルムッドを指す。
「どうも。」
控えめの挨拶。切嗣は驚愕し困惑した。
「嘘だ!こんな大きな息子が居るものか!」
「ばぁか!要るんだよ!」
「信じない!こんな・・・」
「息子が大学生で何が悪い?」
「だって早い僕でさえ娘は小学生だぞ!」
「早いって・・・」
「僕と居た時には既に妊娠・・・?!」
「なっ、は、バカ!ソラウにそんなこと、」
「この変態!」
「お前の方こそ!」
二人の言い争いは続いた。まるで中学生の口喧嘩の様に下品な語句を並べ会い、お互いを罵った。
数秒後、お互い言い尽きた二人は行きを切らしながら笑う。
「ほんと、変わらないな!」
「お前の方こそ変わらんな!」
二人の会話から置いて行けぼりになってしまったデイルムッドと雁夜。雁夜は何かに諦めがついたのか、二人の会話を肴にしながら紅茶を啜った。デイルムッドは、必死に二人の会話を目で追っていた。
笑いも治まり、落ち着いた頃。雁夜は仕事だと言って軽く挨拶をし、切嗣を連れて帰った。
賑やかだった席に落ち着きが戻り、二人は無言で残りをたいらげる。
「忙しい人でしたね。」
「あぁ、全くだ。」
そうこうしている間に時は既に昼の終わりを告げていた。
一方、雁夜と切嗣はというと。
車に乗り込み次なる仕事を終える作業に入っていた。
雁夜が口を開ける。
「で、実際は?」
「前からあそこに出入りしていたことは知っていた。」
運転席からやっぱりと言う声が聞こえる。
「偶然を装い無防備な相手に警戒心を持たせず接近する、確信犯!!」
「まぁね。」
気さくに肯定されて、呆れ果てた。
「なら自分だけで行けよ。おれをダシにするな」
「そう言うけどねー・・・」
相手まで自分に未だに思い入れがあるとは限らないでしょう?と、悲しげに付け足した。
雁夜はとりあえず、うん、と肯定する他なかった。
「それに、あの事はまだ忘れちゃダメだからさ・・・」
切嗣は意味ありげに語尾を鼻唄混じりに上げた。意味のわからない雁夜は頭上にハテナを浮かばせながらサイドブレーキを引き発進した。
「ダメなんだ。」
終。
2012/10/01
2012/09/21
じゅう!
ケイネスはいつも通り、とある喫茶店のオープンカフェにて昼食を摂っていた。
だが、今日はいつもと違って養子の息子が同席していた。
父親が出来たのが余程嬉しいのだろう、と一時も離れたがらない息子をつれ回している。父親として大いに振る舞うためだ。
とは言え、今まで子供の子守りさえもまともにしたことのないケイネスが、ましてや大学生の男性を引き取るのは苦難だった。
だが養子—ディルムッド—は何一つ汚点のない子だったので、通常の苦悩の2割り程度しか感じていないのだが。
「ここのサンドはやはり絶品ですね!」
ディルムッドが喜びの声をケイネスに向ける。
「そうか。それは良かった。」
と、アールグレイを啜りながら答える。
「先生は食べないんですか?」
先生と呼ばれた父は眉を潜める。
「だから・・・私の事は先生と呼ぶな。」
「では何と。」
「・・・・・・お父さん?」
悩んでから最も適切な答えを述べた。
「お父さん。」
「いや、やめろ。」
心の奥で何かむず痒いものがケイネスを擽った。次第に耳は赤く染まり、赤面した。
—何がしたかったんだ、私は・・・
「やぁ、久しぶり。」
後ろから声がした。慌てて振り返ってみると、見馴れた顔が笑いかけていた。
思わず席を立ち上がり、呼んだ。
「雁夜!」
「おっす。あ、そっちが噂の息子くん?」
「あ、どうも・・・」
銀髪の男性を見た直後の義父の反応は明らかに喜んでいた。喜ぶ父に喜ぶべきか、喜ばれた相手に嫉妬するべきか。
「これはディルムッドだ。よろしくやってくれ。そんなことよりも、」
—そんなこと!?
と、ディルムッドは驚いた。
「なんでここに?取材かなんかで来たのか?というか、ここもやっと有名に?」
「まてまて、こんな良い店他人に教えられるかよ!」
と、大声で言うと奥から主人のような男が「いっそのこと教えろよ!」と笑った。
「ははっ! まぁ、そんなことだよ。つかケイネスは何で?」
するとケイネスは息子の方に親指を立てた。
「こいつと昼飯だ。」
「あー。 なぁる。」
と、こんな具合で二人は意気投合していた。と、言うか寧ろ、親友のようになっていた。ディルムッドはこんなに生き生きとしたケイネスは見たことがない。
—仲間といると、こんな感じなのか・・・
それと比べて、自分が居るときには笑顔を見せてくれない。ディルムッドは不毛な気持ちを押さえるので精一杯だった。
「同僚と待ち合わせしてんだけど、あいつまだ来てないな・・・」
と雁夜が辺りを見渡す。
「へー 」
ケイネスは然程興味を示さない。
と、急に雁夜がある一方向をしかめっ面で見つめた。大きく両腕を左右に降り、誰かに合図を送る。
「おい、こっちだ、バカ。」
コツコツと歩いてくる足音は奇妙なことに段々と遠くなっていっている様に聞こえた。禁煙席に来るから、手元の携帯用灰皿で煙草の煙を消す。近づいてくる黒い男は右手を掲げ、挨拶を交わす。
「やぁ」
顔立ちからはあまり想像できなかった低い声で一言発する。
そこで要約視界に入った黒ずくめの男に対して、ケイネスが小刻みに震えていることがわかった。
「・・・せんせ—」
隣のデイルムッドがそっと話し掛けても返事はない。ケイネスは完全に凍りついていた。
「切嗣・・・?」
「久しぶり、ケイネス。」
そこで二人は再会した。
だが、今日はいつもと違って養子の息子が同席していた。
父親が出来たのが余程嬉しいのだろう、と一時も離れたがらない息子をつれ回している。父親として大いに振る舞うためだ。
とは言え、今まで子供の子守りさえもまともにしたことのないケイネスが、ましてや大学生の男性を引き取るのは苦難だった。
だが養子—ディルムッド—は何一つ汚点のない子だったので、通常の苦悩の2割り程度しか感じていないのだが。
「ここのサンドはやはり絶品ですね!」
ディルムッドが喜びの声をケイネスに向ける。
「そうか。それは良かった。」
と、アールグレイを啜りながら答える。
「先生は食べないんですか?」
先生と呼ばれた父は眉を潜める。
「だから・・・私の事は先生と呼ぶな。」
「では何と。」
「・・・・・・お父さん?」
悩んでから最も適切な答えを述べた。
「お父さん。」
「いや、やめろ。」
心の奥で何かむず痒いものがケイネスを擽った。次第に耳は赤く染まり、赤面した。
—何がしたかったんだ、私は・・・
「やぁ、久しぶり。」
後ろから声がした。慌てて振り返ってみると、見馴れた顔が笑いかけていた。
思わず席を立ち上がり、呼んだ。
「雁夜!」
「おっす。あ、そっちが噂の息子くん?」
「あ、どうも・・・」
銀髪の男性を見た直後の義父の反応は明らかに喜んでいた。喜ぶ父に喜ぶべきか、喜ばれた相手に嫉妬するべきか。
「これはディルムッドだ。よろしくやってくれ。そんなことよりも、」
—そんなこと!?
と、ディルムッドは驚いた。
「なんでここに?取材かなんかで来たのか?というか、ここもやっと有名に?」
「まてまて、こんな良い店他人に教えられるかよ!」
と、大声で言うと奥から主人のような男が「いっそのこと教えろよ!」と笑った。
「ははっ! まぁ、そんなことだよ。つかケイネスは何で?」
するとケイネスは息子の方に親指を立てた。
「こいつと昼飯だ。」
「あー。 なぁる。」
と、こんな具合で二人は意気投合していた。と、言うか寧ろ、親友のようになっていた。ディルムッドはこんなに生き生きとしたケイネスは見たことがない。
—仲間といると、こんな感じなのか・・・
それと比べて、自分が居るときには笑顔を見せてくれない。ディルムッドは不毛な気持ちを押さえるので精一杯だった。
「同僚と待ち合わせしてんだけど、あいつまだ来てないな・・・」
と雁夜が辺りを見渡す。
「へー 」
ケイネスは然程興味を示さない。
と、急に雁夜がある一方向をしかめっ面で見つめた。大きく両腕を左右に降り、誰かに合図を送る。
「おい、こっちだ、バカ。」
コツコツと歩いてくる足音は奇妙なことに段々と遠くなっていっている様に聞こえた。禁煙席に来るから、手元の携帯用灰皿で煙草の煙を消す。近づいてくる黒い男は右手を掲げ、挨拶を交わす。
「やぁ」
顔立ちからはあまり想像できなかった低い声で一言発する。
そこで要約視界に入った黒ずくめの男に対して、ケイネスが小刻みに震えていることがわかった。
「・・・せんせ—」
隣のデイルムッドがそっと話し掛けても返事はない。ケイネスは完全に凍りついていた。
「切嗣・・・?」
「久しぶり、ケイネス。」
そこで二人は再会した。
2012/09/20
きゅう
「は?」
意味のわからないことを言われて頭が混乱する。
つまり、切嗣が言うには、友達の条件は弱者で有ることだった。ケイネスは怒りに沸騰しそうだ。
「私を馬鹿にしているのか?」
「とんでもない。寧ろ愛を込めて、だよ。」
「ふざけるにも、」
と言いかけた瞬間、切嗣がケイネスの頭にぽんと自分の手を置いた。
「まぁまぁ、そうかっかすんなって。」
ポンポンと宥められて何も反応できなかった。不意打ちの様に卑怯だと思った。
「どうせもう逃げらんないんだから。」
どう言うことなのかと乗っけられた手を払う。そして初めて切嗣が笑った。
いみのわからない事が二つ一辺に起こった。困惑しているケイネス。
だが周りと自分が置かれている状況下を明瞭にされた。ケイネスは狙われている。
「ふっ 僕のお友達に何か出来るもんならやってみろよ。」
挑発的に紡がれた言葉は力を帯びていた。ケイネスは改めて切嗣の凄さに驚かされ、、そして同時に魅了された。自尊心の高さや何事に対しても負けずにいる切嗣が羨ましかった。
その後は言わずもがなだ。
なぎ倒された相手と余裕の切嗣。
前までの、切嗣と出逢うまでの彼ならばその様なことに思いも至らなかっただろう。
だが今は違った。
人とわかりあえる人にケイネスは成っていた。
そして学園時代は中等部まで続き、二人の仲も明白に良かった。
親友のような二人はお互いの夢を語り合うまでに成っていた。
切嗣は、世界の秘密と悪を暴きたいと。
ケイネスは人の為になりたいと。
各々の夢に向かって、中等部を卒業した二人は離ればなれになってしまう。切嗣は何処ぞの私立へ。ケイネスは難関私立へ。
高校に入り、お互いの事を忘れかけていた頃。ケイネスはふと切嗣のことを思い出した。
思えば—
「あれは初から二番目の恋だからセーフ!」
現在の恋人、ソラウの事が頭から離れなかった。
意味のわからないことを言われて頭が混乱する。
つまり、切嗣が言うには、友達の条件は弱者で有ることだった。ケイネスは怒りに沸騰しそうだ。
「私を馬鹿にしているのか?」
「とんでもない。寧ろ愛を込めて、だよ。」
「ふざけるにも、」
と言いかけた瞬間、切嗣がケイネスの頭にぽんと自分の手を置いた。
「まぁまぁ、そうかっかすんなって。」
ポンポンと宥められて何も反応できなかった。不意打ちの様に卑怯だと思った。
「どうせもう逃げらんないんだから。」
どう言うことなのかと乗っけられた手を払う。そして初めて切嗣が笑った。
いみのわからない事が二つ一辺に起こった。困惑しているケイネス。
だが周りと自分が置かれている状況下を明瞭にされた。ケイネスは狙われている。
「ふっ 僕のお友達に何か出来るもんならやってみろよ。」
挑発的に紡がれた言葉は力を帯びていた。ケイネスは改めて切嗣の凄さに驚かされ、、そして同時に魅了された。自尊心の高さや何事に対しても負けずにいる切嗣が羨ましかった。
その後は言わずもがなだ。
なぎ倒された相手と余裕の切嗣。
前までの、切嗣と出逢うまでの彼ならばその様なことに思いも至らなかっただろう。
だが今は違った。
人とわかりあえる人にケイネスは成っていた。
そして学園時代は中等部まで続き、二人の仲も明白に良かった。
親友のような二人はお互いの夢を語り合うまでに成っていた。
切嗣は、世界の秘密と悪を暴きたいと。
ケイネスは人の為になりたいと。
各々の夢に向かって、中等部を卒業した二人は離ればなれになってしまう。切嗣は何処ぞの私立へ。ケイネスは難関私立へ。
高校に入り、お互いの事を忘れかけていた頃。ケイネスはふと切嗣のことを思い出した。
思えば—
「あれは初から二番目の恋だからセーフ!」
現在の恋人、ソラウの事が頭から離れなかった。
2012/09/19
2012/09/17
誕生日~
リア友の誕生日カードを書いてみた。
まずは表紙。ってもうすでに遊んじゃってますwwww
まぁ、あいつなら許してくれる。
裏はシンプルに。シンプルかつエレガントにwww
ぶっちゃけマスキングテープ買ったので使いたくて仕方がなかったとは言えない。口が裂けても言えない。
まぁ言いますけどww
ネタわかった人はどうぞ。
まぁ、あれです。
あれです。
気にしないでください。
愛を込めて中身はまさにプライスZERO~~
な感じです。
おめでとうでフライングでスライディングするのは仕方がない。
そしてアイリスフィールとセイバーは本当にイチャコラしてるなぁ~って
思いまして
思いまして。
綺礼ちゃんでオチを決めるのは仕方がない。仕方がないんだ!
以上、おちゃらけ誕生日カードのできあがり~~~~~~~~
まったく・・・ ケイネス先生はかわいいな!!!
2012/09/15
はち
まさに人生の、いや生命の危機と言えるだろう、その瞬間にケイネスは混乱していた。だからこそ気付かなかった。
いや、それとも気付きたくなかったのか。
切嗣とだけ軽く名乗った相手に強風こそ感じたが、別にこれと言って不自然さは感じなかった。寧ろ自然な成り行きで出逢ってしまった、と思った。
ファーストコンタクトから4日後、切嗣から呼び出しがあった。
がらがら、と開いたいつもの教室の扉は見知らぬ下級生に引かれていた。そして一言「先輩・・・」と小さく呟き回りを見渡した。そしてケイネスと目があった瞬間に「あっ」と小さく漏らし駆け寄ってきた。
「ケイネス、だろ?」
「、あ、あぁ。」
「切嗣が、放課後屋上で待ってる、って言ってた。」
「え? あぁ、わかった・・・」
「・・・」
「・・・」
「お前、何かした?」
「?」
覚えが別段在るわけでもないのだが、無いわけでもない。軽く礼を言って、そのえらく馴れ馴れしい同い年に別れを告げた。
ダツ、と寄ってきた同級生の大人しい仲間。皆が先ほどまでの子に興味をむける。ガヤガヤとうるさい中で一人の声が耳に届いた。
「お友達?」
聞き覚えのない声で聞かれたのでつい「ぁ、いや、」と生返事を返してしまった。
放課後、屋上に出てみたらそこにはやはり切嗣がいた。
「やぁ、」
と返事を要求されたので自分も同じ言葉を返してやった。そして私は核心に迫ろうと口を開けた。
「なんで、あの時、私を助けた?」
やや遅れて返された。
「へー。男なのに私って言うんだ。」
なぬのつもりか、冷やかしにでも呼んだのか、ケイネスは怒りを露にした。
「きさまっ! 私、は正しい一人称だ!」
「へぇ。」
と、埒が明かないことを改めて確認したところで何になる。
ケイネスはもう一度深いため息をついた。
「じゃなく、なんで—」
「ふん。」
人の言葉を遮ってまでするものなのか、と思考を停止させる。停止した脳内ではどのようにしてこいつを煮ろうかと苛立った。
「勘違いされては困るな。」
「は、」
続く言葉は相手を遠ざける意思がある。
「別にあんたを助けた訳じゃない。たまたまそこに運悪く居ただけだ。僕が、あんたを、助けた? はんっ 自意識過剰だな。」
そう侮蔑の篭った憎らしい表情で言った。
冬手前の風は冷たく頬を撫でた。屋上には不用心な低いフェンスが建てられている。切嗣の細かな身長はそれにぴったりで、寄り掛かると丁度首のところに手すりがあたる。
すう、と息を呑む。
「運、悪いな、あんた。」
大人の様な口調で言うそいつから目が離れなかった。
「だから僕のお友達なんだ。」
いや、それとも気付きたくなかったのか。
切嗣とだけ軽く名乗った相手に強風こそ感じたが、別にこれと言って不自然さは感じなかった。寧ろ自然な成り行きで出逢ってしまった、と思った。
ファーストコンタクトから4日後、切嗣から呼び出しがあった。
がらがら、と開いたいつもの教室の扉は見知らぬ下級生に引かれていた。そして一言「先輩・・・」と小さく呟き回りを見渡した。そしてケイネスと目があった瞬間に「あっ」と小さく漏らし駆け寄ってきた。
「ケイネス、だろ?」
「、あ、あぁ。」
「切嗣が、放課後屋上で待ってる、って言ってた。」
「え? あぁ、わかった・・・」
「・・・」
「・・・」
「お前、何かした?」
「?」
覚えが別段在るわけでもないのだが、無いわけでもない。軽く礼を言って、そのえらく馴れ馴れしい同い年に別れを告げた。
ダツ、と寄ってきた同級生の大人しい仲間。皆が先ほどまでの子に興味をむける。ガヤガヤとうるさい中で一人の声が耳に届いた。
「お友達?」
聞き覚えのない声で聞かれたのでつい「ぁ、いや、」と生返事を返してしまった。
放課後、屋上に出てみたらそこにはやはり切嗣がいた。
「やぁ、」
と返事を要求されたので自分も同じ言葉を返してやった。そして私は核心に迫ろうと口を開けた。
「なんで、あの時、私を助けた?」
やや遅れて返された。
「へー。男なのに私って言うんだ。」
なぬのつもりか、冷やかしにでも呼んだのか、ケイネスは怒りを露にした。
「きさまっ! 私、は正しい一人称だ!」
「へぇ。」
と、埒が明かないことを改めて確認したところで何になる。
ケイネスはもう一度深いため息をついた。
「じゃなく、なんで—」
「ふん。」
人の言葉を遮ってまでするものなのか、と思考を停止させる。停止した脳内ではどのようにしてこいつを煮ろうかと苛立った。
「勘違いされては困るな。」
「は、」
続く言葉は相手を遠ざける意思がある。
「別にあんたを助けた訳じゃない。たまたまそこに運悪く居ただけだ。僕が、あんたを、助けた? はんっ 自意識過剰だな。」
そう侮蔑の篭った憎らしい表情で言った。
冬手前の風は冷たく頬を撫でた。屋上には不用心な低いフェンスが建てられている。切嗣の細かな身長はそれにぴったりで、寄り掛かると丁度首のところに手すりがあたる。
すう、と息を呑む。
「運、悪いな、あんた。」
大人の様な口調で言うそいつから目が離れなかった。
「だから僕のお友達なんだ。」
2012/09/14
なな
モンストル・・・要するにモンスター。日本語表記にすれば化け物。
まるで僕を狸か何かに見立ててるみたいだ、と思った。
実際そうだった。
日本の衞宮家からフランスのアインツベルンの豪邸に単身でやってきた切嗣の精神は異常そのものだった。
幼いときのトラウマか何かがあるのだろうか、切嗣は弱者に強烈に優しく、強者に厳しくあたった。
当然、切嗣の行動は端から見れば勇敢ではあったが、冷静な当主からは豪邸を追い出される手前となっていた。
斯くして切嗣は又もや数人の使用人をつれて単身とまではいかないが、孤独のままイギリスへやってきた。
そして予想通り独りぼっちだ。
いや、だった。
彼は守るべき弱者に巡り会えた。
まるで僕を狸か何かに見立ててるみたいだ、と思った。
実際そうだった。
日本の衞宮家からフランスのアインツベルンの豪邸に単身でやってきた切嗣の精神は異常そのものだった。
幼いときのトラウマか何かがあるのだろうか、切嗣は弱者に強烈に優しく、強者に厳しくあたった。
当然、切嗣の行動は端から見れば勇敢ではあったが、冷静な当主からは豪邸を追い出される手前となっていた。
斯くして切嗣は又もや数人の使用人をつれて単身とまではいかないが、孤独のままイギリスへやってきた。
そして予想通り独りぼっちだ。
いや、だった。
彼は守るべき弱者に巡り会えた。
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