実に不幸だ・・・
もう、やんなっちゃうぐらい不幸だ。
だから、ちとデイルケイはなしでも書こうかなって思う。
以下、デイルケイである。
起きた、そこには一面の白いシーツが目に入った。枕に顔を埋めていたらしく、鼻が潰れたような痛みが伝わってきた。霞む視界には黒い、丸い、何かがあった。じっと凝らしてそれを視ようとしたのが運のツキ。自らの墓穴を掘るようなその行動はこの天才ケイネスを深い羞恥に陥れた。
「あ、本日は起きられるのがお早いですね、主!」
元気の良い挨拶に覚まされた感覚は、今のケイネスには疑念と不愉快、そのものだ。
だから睨んでやった。
「ランサー、貴様は何をしたか理解していないだろう・・・」
ため息混じりで半ば呆れと苛立ちを含んだ言い方にも動じず、漆黒の闇のような髪につい明かりのような瞳をこちらに向けている。
頭上にはハテナ。
「さて・・・ 何か私はケイネス殿にやりましたっけ?」
先程までとは全く違う口ぶりに全く違う呼び方。これが、このランサー、もといデイルムッドの本性なのかどうかはもう今になっては誰も知らなことだ。
と、まぁ、今日はここまでです。